てあぶり(手炙り・手焙り)は手炉(しゅろ)ともいい、比較的に小形の火鉢でおもに手を炙って暖めることに使われた。通常、手焙りは対で作られていた。現在では手あぶり火鉢と呼称されることが多い。
ほや(火舎・火屋)古くは、炭櫃と同様に方形の脚の付いた火鉢や「てあぶり」や香炉をさした。現在は火鉢という意味でも使われるが、香炉をさす場合が多い。その他には燃焼式のランプのガラスの蓋い(被い)や煙草盆や香炉の火入れの蓋を意味する。
炭櫃(すびつ)は角火鉢のことで、方形で脚が付いている物や備え付けの大きな火鉢を指した。一説には炉や囲炉裏の意ともいわれる。
火桶(ひおけ)は木製の火鉢のこと。本来は桶という意味から円形の形状であったが、平安時代には方形のものも木製であれば火桶と呼称していた事例もある。外側には漆塗りを施し、時には蒔絵で装飾され、内側には金属板の被覆が施された火鉢のこと。
火櫃(ひびつ)は木製の角火鉢のこと。炭櫃で火桶である物ともいえる。
方形
長火鉢(ながひばち)
角火鉢(かくひばち)
六角火鉢(ろっかくひばち)
円形
丸火鉢(まるひばち)
丸胴火鉢(まるどうひばち)
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火鉢がいつ頃から使用されていたのかははっきりしないが、現存し最古の火鉢とされるのは「大理石製三脚付火舎」といい、正倉院収蔵されているが、一説には、火鉢と香炉を兼ねたものといわれる。清少納言の枕草子に、火鉢の前身にあたる円形の火桶(ひおけ)と方形の炭櫃(すびつ)に関する記述が見られ、武家の暖房器具としてはじまり、公家も利用するようになったが、大きな炭櫃だけを使用した。とあることから、平安時代には使用されていたと考えられる。
炭を使用するため、薪を使う囲炉裏に比べ煙が出ないことから、武家や公家の間で使用されていたものが、江戸時代から明治時代にかけて、町人や庶民にも普及し、一部はインテリアとして発達し、彫金を施された金属製の火鉢や、鮮やかな彩色をされた陶器製の火鉢が作られた。
戦前までは駅の待合室などでよく見られたが、ストーブに押され、消えていった。
現在、江戸時代から発達した絢爛豪華な火鉢は、装飾植木鉢、プランターカバーとしての需要があり、また凡庸な火鉢もリサイクル用途として、庭先などで中に水を張り金魚などの大型の金魚鉢として、使われることも多い。
平成に入って、テレビの骨董鑑定番組の影響から急激に需要が増えたが、投機目的や、インテリアとして求められる例が多く、暖房器具としての需要は低かった。しかし昨今、遠赤外線による暖房の効果がいわれるようになり、エアコン暖房を苦手とする人に支持されている。